AI導入の成功と失敗はどこで決まるのでしょう【連載Vol.2】
ご相談いただくご担当者のみなさんが、とても気になさる点、
それは「この画像認識AIを導入することが成功となるか」です。
まず、なにをもって「成功」となるかは、それぞれの課題や目的の設定によるので、
こうすれば成功、という決まったひとつの形があるものではありません。
これまでの成功例の共通ポイントを挙げるとすると、以下になります。
1.AI導入が目的にならずに、課題に合った適切なゴール設定を行い、それをクリアできている
2.AIの特性を理解したプロジェクトメンバーが社内説明を行い関係者の理解を得られている
3.AI導入後、時折サポートを活用しながら、運用が順調に継続できている
今回は連載としてvol.2についてお話しましょう。

2.AIの特性を理解したプロジェクトメンバーが社内説明を行い関係者の理解を得られている
AIの特性を理解し、その課題において許容できる精度(画像認識における検出率)を設定し、
その範囲内で最大限の効率化を図ることは非常に重要なポイントとなります。
実は、AIについてあまり学習やご理解がないプロジェクトメンバーが多数の場合、
たいていAI検証前に頓挫することが多いのが実情です。
なんとか概念検証に進んでも、「なぜ検出率100%を実現できないのか」などの不満が生じ、
やはりその時点で保留やプロジェクト打ち切りになります。
生成AIの技術刷新も大変速いですが、画像認識AI技術も日進月歩であり、またCNN(畳み込みニューラルネットワーク)、Transformer系アーキテクチャ、その他の技術やアプローチなど(こちらの記事で解説)から課題に適するものを組み合わせ、課題解決をともに実現します。
しかし、それでも検出率100%というのは、データ収集のコスト・現実性や環境要因、未知のパターン、人でも迷うようなグレーゾーンなどの要因から大変困難であり、現実的ではありません。それをプロジェクトメンバーのみなさんはもちろん、経営層や業務に関わる方々にも理解していただくのが大事です。
そして、プロジェクトメンバーのみなさんと話し合いを重ね、それによって設定できた目標やゴール設定などを当社が説明することもできますが、業務を知り尽くしているプロジェクトメンバーから社内説明を実施するほうが、社内の認知や理解が深まりやすい傾向があります。
例えば、以下のような説明項目があった場合、事前準備はご一緒に行い、説明を分担(部分的には重複)することで、課題解決の大きな一歩となることは間違いありません。
説明項目の分担例 | プロジェクトメンバー | 当社 |
従来の業務・作業における課題とその影響 | 〇 | (事前準備ご支援) |
今回検討した画像認識AI導入による目標とゴール | 〇 | (事前共同協議) |
従来の課題がどのように解決できるか | 〇 | 〇 |
その影響と費用対効果 | 〇 | 〇 |
課題解決のための具体的技術の説明 | 〇 | |
導入前サポートと運用後サポート | 〇 |
AIはなんでもできる魔法の杖ではありませんが、適切に導入できれば、かなり強力なツールになります。
以前にAI導入を進めようとしたが途中でうまくいかなかった方、初めての試みは難しいと思っている方、
今ある課題の解決に困っているのでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
こちらの連載vol.1、vol.3は以下からご覧ください。
1.AI導入が目的にならずに、課題に合った適切なゴール設定を行い、それをクリアできている
3.AI導入後、時折サポートを活用しながら、運用が順調に継続できている
OkojoAIは豊富な経験を持つ専門チームが、お客様の画像認識AI導入を全面的にサポートします。代表の創業ストーリーや技術への想いについてはこちらの記事でご紹介しています。