時系列データを画像化すると見えること
企業や現場など、みなさんの課題はそれぞれです。
また、持っているデータも多種多様です。
「今ある課題ややりたいことは、画像データをもとにするものではなく、
時系列データがメインですが、なにかできたりしますか」
実際にいただいたご相談となりますが、回答としては「YES」です。

画像化技術を用いて
当社が得意とする画像認識技術も日々進化しており、且つ新しい技術の調査・採用も積極的に行っているため、
画像化技術を用いて、時系列データを画像化し、異常検知を行う、という手法も実現いたします。
時系列データを画像に変換することは、直接的な視覚分析を可能にし、
人間の認知能力と計算能力の強みを活かした、分析や判定・検知を促すことに繋がります。
画像化するメリットとは
1.パターン認識が容易になるケースがあります
時系列データを画像化することで、以下のような特徴を直感的に捉えやすくなります。
●トレンド(傾向): データの全体的な上昇や下降の傾向を視覚的に把握できます。
●周期性(サイクル): 特定の周期で繰り返されるパターンを見つけやすくなります。
●季節性: 季節によって変動するパターンを認識できます。
●異常値(外れ値): 他のデータ点から著しく離れた異常な値を瞬時に発見できます。
●変化点: データの性質が急激に変化した点を視覚的に特定できます。
数値の羅列では見落としがちなこれらのパターンを、グラフやヒートマップなどの画像形式にすることで、より効率的に、かつ正確に発見できるようになります。
2.画像認識用の機械学習モデルへの適用が可能になります
深層学習、特に畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像認識において非常に高い性能を発揮します。時系列データを画像形式に変換することで、この強力な画像認識用のCNNモデルを時系列データの分析に適用できるようになります。
例えば、以下のような手法があります。
- スペクトログラム :音声データなどの時系列データを周波数と時間の情報を持つ画像に変換し、異常検知や分類に利用されます
- グラミアン角場 (GAF): 一般的な時系列データを極座標変換により2次元画像に変換し、異常検知や分類に利用されます
- リカレンスプロット: データの周期性や反復パターンを視覚化し、異常検知や分類に利用されます
- 折れ線グラフ: 時系列データを人間が理解しやすい折れ線グラフに変換し、異常検知や分類に利用されます
●上記で対応可能な時系列データの例
・製造業での機械振動データ、センサーデータ
・商業関連での売上データ
・公共交通機関等での車両音響データ
・金融関連での株価データ
など
今あるデータを活用するスタートラインからご一緒に
画像認識技術を用いるには、そのための画像データをたくさん用意しないといけないと考えてしまい、相談に踏み切れない方もいらっしゃるようです。 課題がありながら、解決へのスタートが踏み切れないのは大変もどかしいですね。
まずは、今貴社が持っているデータと解決したい課題をご相談いただくことで、解決のための技術的手段の検討とご提示から対応が可能です。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
参考文献
Data-Driven Engineering Time-Series to Image
https://apmonitor.com/dde/index.php/Main/TimeSeriesImage
kiss90/time-series-classification
https://github.com/kiss90/time-series-classification/blob/master/images-final/cnn.png
Time Series as Images: Vision Transformer for Irregularly Sampled Time Series
https://arxiv.org/abs/2303.12799
リカレンスプロットの活用と畳み込みNNによる漏水判別モデルの構築
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejer/76/6/76_II_273/_article/-char/ja
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