VGGT解説〜CVPR2025受賞の3D視覚理解AI技術
VGGTという画像認識AI技術は、2025年のCVPRでBest Paper Awardを受賞した革新的な3D視覚理解技術です。このVGGTは、Meta AIとオックスフォード大学が共同開発し、従来の画像認識AIを大きく超える性能を実現しました。本記事では、最新のVGGT画像認識AI技術の特徴と、製造業における活用シーンを詳しく解説します。
生成AI分野が注目されがちですが、画像認識AI分野の進化も目覚ましい昨今、やはり最新の論文チェックや技術の検証は欠かせません。
新しい技術や手法により、従来では難しかった課題や条件がクリアできる可能性が生まれ、現場での精度向上や活用シーン増加などにもつながります。
これから初めてAIを導入したい方はもちろん、過去AI導入でうまくいかなかった経験などがある方々にとっても、朗報となる可能性がありますので、画像認識AIを用いた課題解決(例:原材料受入時の異常検知、品質管理、品質検査、不良品検知など)をご検討でしたら、ぜひ最新技術チェックと弊社へご相談ください。
今回取り上げるのは、CVPR 2025でBest Paper Awardを受賞のVGGT: Visual Geometry Grounded Transformerです。
VGGT: 3D視覚理解とは|Visual Geometry Grounded Transformer
画像出典:VGGT: Visual Geometry Grounded Transformer
VGGTは、CVPR 2025でBest Paper Awardを受賞 2026 Conferenceした画期的な3D視覚理解モデルです。Meta AIとオックスフォード大学のVisual Geometry Groupの共同研究 2025 Computer Vision Trends: The Future of AI Unveiledによって開発されました。
◆主要な技術的特徴
基本アーキテクチャ:VGGTは、3Dに関する帰納的バイアスを最小限に抑えた大規模なフィードフォワードトランスフォーマーで、
大量の3Dアノテーションデータで訓練され、最大数百枚の画像を受け入れて、すべての画像のカメラ、ポイントマップ、
深度マップ、ポイントトラックを1秒未満で一度に予測します。
統合的なアプローチ:VGGTは、カメラパラメータ、ポイントマップ、深度マップ、3Dポイントトラックを含むシーンのすべての主要な3D属性を、
1枚、数枚、または数百枚のビューから直接推論するフィードフォワードニューラルネットワークです。従来のモデルが単一タスク
に特化していたのに対し、VGGTは複数の3Dタスクを同時に処理できます。
◆技術的革新点
エンドツーエンドの推論:VGGTは従来の2DベースのSfMパイプラインではなく、深層学習ベースの表現を活用して画像から3D構造を推論し、
簡潔で高速、信頼性の高い多用途なアプローチを提供します。
マルチタスク学習 :VGGTは共有バックボーンを使用してすべての興味のある3D量を一緒に予測し、これらの相互に関連する3D属性を予測する
ことで、潜在的な冗長性にもかかわらず全体的な精度が向上することを実証しています。
高速処理 :VGGTは通常、シーンの再構成を1秒未満で完了します
(ただし、3Dポイントの可視化にはサードパーティのレンダリングのため数十秒かかる場合があります)。
◆実装と活用可能性
VGGTのコードはFacebookResearchのGitHubリポジトリで公開されており、Co3Dデータセットでのカメラポーズ推定結果を再現するための評価コードも利用可能です。
この技術は、3Dコンピュータビジョンにおける大きな前進を表しており、従来の最適化ベースの手法から、トランスフォーマーベースの直接推論へのパラダイムシフトを示しているとも考えられます。

◆活用シーン例
- 自動運転車両:リアルタイムで周囲環境の3D構造を把握し、障害物回避や経路計画を実現
- AR/VRアプリケーション:スマートフォンカメラから瞬時に室内空間を3Dマッピングし、仮想家具配置シミュレーション
- 建築・土木測量:ドローン撮影画像から建設現場の3Dモデルを高速生成し、進捗管理や設計変更の検討に活用
- ロボットビジョン::工場や倉庫でのピッキングロボットが対象物の正確な3D位置と姿勢を把握
画像認識AIによる製造業DX促進へ
すでに数年前から、画像認識AI技術はさまざまな製造業の現場への実装が進められています。
しかし、その過去実装したAIモデルの精度がいまいちであったり、すでに現在の状況にフィットしていない場合も少なくないことにより、現場での効率化や負荷削減に大きな寄与にはなっていないケースもあるようです。
それぞれの画像認識したい対象物や目的などに合わせたAIモデル開発や、最新技術を用いることによる難しい条件下での実装や精度向上など、より最適解をご希望でしたら、まずはご相談から承ります。
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